昭島市文化財めぐり11

くじらロードスタッフ

2010年12月17日 09:00

さて、今回の「昭島市文化財めぐり」最後の訪問地は 熊野神社でした



こちらの神社に伝承されている「獅子舞」は都指定無形民俗文化財であり
境内の大公孫樹は市指定の文化財になっています

推定樹齢約400年 幹まわり6.5m 実は毎年540ℓ とれるそうです


熊野神社は昭島に数ヶ所ある崖線に位置し、大公孫樹のすぐ近くには湧水があります
水のある処に人が住まうようになり 人が集まる地に神社、仏閣ができていく

そんなお話を伺いながら 本殿のある崖上から大公孫樹がある崖下を見下ろすと
当時の人々が 嬉々として行き来している姿が見えてくるようでした


ここ熊野神社をはじめ、中神村に多くの寄進をした当時の豪商 中野九次郎氏

縞買(しまかい:地域的に分業化された養蚕・製糸・織物を取りまとめる仲買商)
として財をなし 神仏の信仰深い名主でしたが 
1866年6月 武州秩父郡上名栗村(埼玉県入間郡名栗村)に発生した一揆(武州一揆)の際
多摩川の築地(ついじ)渡船場へ向かう一揆勢に 襲われ放火されてしまったそうです


豪商といえば もうひと方、明治26年(1893年)に西川製糸を設立した西川伊左衛門氏
24歳で独立した伊左衛門氏は 時代の風を的確に読み
高品質にこだわった 100%アメリカ向け製品を作ったそうです
その結果 1926年米・フィラデルフィア市で開かれた国際博覧会でグランプリを
獲得することとなったのです しかしタイミング悪くケガをしてしまったため
授賞式に出席することができず 無念の気持ちを抱いたまま他界

ところが 2006年10月10日 80年ぶりの授賞式がフィラデルフィアで開催されたのです
伊左衛門氏のひ孫にあたる方が授賞式に出席されたそうです 詳しくはこちらのサイトで

昭島にも 映画になりそうなアンビリーバボーな話がたくさんあるなぁ~
と、気づいた今回の文化財めぐりでした



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